映画『罪と悪』の感想・レビュー

井筒和幸や廣木隆一などの作品に、助監督として参加してきた斎藤勇起が監督・脚本を務めたノワールミステリー映画『罪と悪』。

視聴しましたのでその感想を書いていきたいと思います!

あらすじ

舞台は福井県のとある田舎町。

サッカー部の友達グループだったの3人は、何者かに殺され、川に遺棄された友達の正樹を殺したのが、正樹がたびたび遊びに行っていた老人、「おんさん」であると考え、「おんさん」の家を訪ねるが、感情的になったは「おんさん」を殺害してしまう。

もともとひどい家庭環境で、「この町」に絶望していたは、に代わって罪を被り、少年院に行くことになる。

そして22年後、不良少年たちの面倒を見ながら建設会社を経営する、父親の後を継ぎ警察官となった、地元で農家をしているが再会し、新たな事件が幕を開ける。

視聴後の率直な感想

率直に言えば、ミステリーとしてはカタルシス不足で、ラストシーンもかなりもやもやする

真犯人は意外と言えば意外だが、それがわかったところで「えっ?そうだったのか~!」という新鮮な驚きは皆無。

そして結末の後味も悪い。

人間ドラマとしてはなかなか良いところがある映画だが、ミステリーとしては明らかに失敗していると思う。

主演の高良健吾がかなりいい!

主役の一人、役の高良健吾が存在感抜群でかなりいい。

朔の殺人の罪を被って少年院に行ったあと、不良少年たちを率いて建設会社や飲食店などを経営し、幸せな家庭も築いてかなり成功している

しかしヤクザとのかかわりがあり、半分裏の世界の住人といった感じのキャラクターだが、そのを演じる高良健吾がかなりいい。

少年時代にはなかった、裏の世界の住人らしい鋭い眼光。

それでいて部下たちを恫喝するようなことは一切なく、ヤクザにも臆さず毅然と対応する姿は本当にかっこいい。

この映画『罪と悪』、ミステリーとしてはイマイチだが、この高良健吾を見るためだけでも観る価値があると思う。

暴力描写がしょぼい!

この映画『罪と悪』、ヤクザが関わってくるストーリー、ということで、ヤクザ映画まがいの暴力シーンもいくつかあるが、「このシーン、いるか?」と思うレベルで本当にしょぼい。

北野武映画や、名作ヤクザ映画の暴力シーンと比べると、迫力やリアリティ、痛々しさが絶望的に不足している。

ヤクザの会長役で佐藤浩市が特別出演

春の会社ともめることになる暴力団「白山會(はくさんかい)』の会長として、名優、佐藤浩市が特別出演。

白山會とトラブルを起こした春が、白山會を訪れたところ、庭仕事に勤しむ人の好さそうな初老の男性が実は会長だった、というパターンで登場するのが、いかにもありそうで好印象。

名優、佐藤浩市なのでさすがの存在感だが、根っからの爽やかさがやはり見えてしまい、ヤクザの会長としてはちょっと・・・と個人的には思った。

ベテラン刑事役の椎名桔平が存在感抜群!

出番は少ないが、正義感抜群の晃とは対照的な、裏社会の人間を飼いならすベテラン刑事として登場する椎名桔平の存在感がすごい

悪を捕まえ、事件を解決するのが警察官の仕事だと主張する大東駿介演じる晃に対し、裏社会の人間とうまく付き合い、飼いならすことでこの町や世の中全体の治安を守っていると主張する椎名桔平演じる佐藤。

北野武映画の『アウトレイジ』では迫力満点のヤクザ役が魅力的だった椎名桔平だが、『罪と悪』でも刑事というよりヤクザが似合いそうだが、いずれにしても存在感抜群である。

まとめ:ミステリーとしてはイマイチだが観る価値はある映画

結末にすっきりするカタルシスを求めるミステリーファンとしてはこの映画『罪と悪』はちょっとイマイチだが、人間ドラマ部分や、俳優たちの演技はかなりいいので、観る価値はある映画だと思った。

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